基礎から教える!薬剤師転職塾

2017年05月03日

薬剤に関する専門知識を活かした仕事

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薬剤師の勤め先と言えば、調剤薬局や病院などの医療機関内の院内薬局、ドラッグストアが主としてイメージされます。しかし、薬剤に関する高度な専門知識を有する専門職として、薬品を製造する会社に移籍するケースがあります。

創薬の仕事に携わることができるメリット

薬剤に関しては、調剤や服薬指導をするだけでなく、そもそも新薬を開発する仕事があります。いわゆる創薬です。ひとつの薬を開発するためには、その背景には多くの基礎的な研究や臨床試験、治験などを行う必要がありますので、会社としても多数の人員、莫大な時間やお金を投入することになります。

そして、新薬開発が必ず成功するとは限りませんし、他の会社に負けない新薬の開発に成功するとも限りませんので、かなりのプレッシャーがかかります。創薬に対する熱意と信念はもちろんですが、薬学部で学んだだけでなく、大学院の博士課程まで修了して高度な知識と能力を身につけておく必要があります。

短期的な結果だけでなく、将来を見据えて堅実な遂行にモチベーションを維持することが重要です。

薬品を開発するために必要な治験における働き方

治験コーディネーターという仕事もあります。CRCとも呼ばれ、医療機関において治験の対象者である被験者に対するケアや服薬指導、医師のサポート、外部企業との調整を行います。治験は、会社が新たに開発した医薬品や医療機器を販売ベースに載せて商品化する前に、対象の患者や健康な人にテストしてもらい、そのデータを収集して有効性や安全性を確認する臨床試験です。

治験コーディネーターは、これらの治験の開始から終了するまでの一連の進行に携わります。特別な資格は必要ありませんが、それまでの薬剤師業務としての知識や経験、医療機関における経験が、選考において大きなアピールポイントとなります。

薬品を製造する会社での様々な働き方

また、臨床開発モニターという仕事もあります。CRAと呼ばれるもので、これも創薬に関わる職種の一つです。治験から新薬申請に至るまで、いろいろな手続きを進めます。創薬などにおける治験に直接携わるのでなく、治験が適切に行われているかを、第三者的な視点で、検証、確認することが求められる仕事です。

治験の契約、進行、モニタリング、治験の検証、確認、報告書の作成等は、治験を進めていく上で欠くことができない非常に重要な役割です。ほかにも、自社の医薬品を適正に使用してもらうことと自社の医薬品を普及させるため、医師や薬剤師に薬の安全性や有効性などの情報を提供する医薬情報担当者などの仕事もあります。

薬品を製造する会社でも様々な働き方があります。